IE9ピン留め

星の記憶と記録
by hoshi-kyouko

永遠の僕たち~少年の時間が終わる瞬間

永遠の僕たち

監督: Gus Van Sant(ガス・ヴァン・サント)

撮影監督:ハリス・サヴィデス

衣装デザイン:ダニー・グリッカー

出演: ミア・ワシコウスカ, ヘンリー・ホッパー, 加瀬亮,

ガス・ヴァン・サント監督が新人脚本家ジェイソン・ルーの戯曲を映像化。
不治の病に冒された少女と、死に取り憑かれた少年の恋を描く。
主演は『アリス・イン・ワンダーランド』のアリス役ミア・ワシコウスカと、デニス・ホッパーの息子ヘンリー・ホッパー。
日本からは加瀬亮が物語のキーとなる青年の友人役で出演。

若き日の亡父デニス・ホッパーの所在なげな眼差しを受け継いで、イーノックを繊細に体現するヘンリー・ホッパーが初々しい。
不治の病と向き合うヒロインを、ユニセックスな魅力でミア・ワシコウスカが快演しいてる。
心を閉ざすイーノックの唯一の友人、日本人カミカゼ特攻隊員「ヒロシ」のチャーミングな幽霊を演じる加瀬亮のなんという佇まいの良さ。
どう考えたって日本人の、しかも過去の大戦の時の特攻隊員の幽霊が出てくる話なんて不自然なはずなのに、まったく違和感がない。
むしろ、この加瀬亮演じる幽霊が大切な隠し味になっている。
存在感のなさが凄い存在感になっている。
加瀬亮のビジュアルと雰囲気だからこそ成立したとも言える。
抜きん出たキャスティングセンスに脱帽するしかない。

ガス・ヴァン・サントの作品は『ドラッグストアカウボーイ』に始まってすべて観ている。
キャパの大きな映画館にかかった作品、例えば『グッドウィルハンティング』などもあるが、やはりこの手の敢て陽のあたらない場所に身を置き、少年と青年の間で行き所なく佇んでいる人間たちを描いた青春ものが真骨頂だと思う。
少年というには大人、青年というには痛々しい、そんな瞬く間に過ぎ去る人生のもっとも狂おしい時を、この人ほど瑞々しくクールに切り取れる監督をわたしは知らない。

それにしてもだ。
不治の病に侵された少女と、彼女に引っぱられるように愛し始める少年という、あまりにもありきたりな使い古されたテーマを、この監督が撮ったらなんでこんなにも斬新で新鮮なのだろう。
齢を重ねても擦れることないこの感性はどこから湧き出てくるのだろうか。

ハリス・サヴィデスの撮る映像はいつもひんやりと冷たい。
シアンを含んだようなひんやりした感触の映像は、観る側の冷静さを保たせてくれる。
その冷たさが心地よいのだ。

ダニー・グリッカーの衣装にも目が釘付けになる。
少女の様々なキュートなファッションと色彩感覚、そしてヘアースタイル。
少年のシャツの襟のよれ具合、ネクタイの歪み方、ジャケットのしわ、寝癖のついた髪。
すべてが計算しつくされているのに、一見すると全然完璧に見えないところが完璧だ。
ため息が出るくらい、わたしの中では完璧だ。

邦画は「なんで?」と思うような押し付けがましいヴォーカルものがエンドロールに流れて、へきへきすることが度々ある。
この音楽を使わなければいけない、何かしら業界の事情でもあったのだろうかと思いがっかりする。
『永遠の僕たち』を10回くらい観て、音楽がいかに映画を美しくすることが可能であるかを再認識して欲しい。
どこまでもさりげないのに耳と心に残る音楽なのだ。

『セカチュー・・・』のエンドロールで大泣きしていたかつての少女たちよ。
『永遠の僕たち』に描き出される悲しみの超越と、少年という時間が終わる瞬間の鮮やかさを、お願いだから観てください。











# by hoshi-kyouko | 2012-02-01 22:16 | 見る・観る | Trackback | Comments(0)

『運命の子』 陳凱歌(チェン・カイコー)

運命の子

『さらば、わが愛/覇王別姫(はおうべっき)』などの陳凱歌(チェン・カイコー)が、司馬遷の「史記」に記され、2,600年もの間語り継がれてきた物語「趙氏孤児」 を下敷きに映画化した。
陳凱歌(チェン・カイコー)の作品はとりあえず鑑賞することにしている。
『さらば、わが愛/覇王別姫』のような作品を生み出してしまったことが良かったのか悪かったのか。
いつも多大な期待をしてしまう。
あの陳凱歌の映画だから見なければという気持ちになる。

陳凱歌はスランプだという記事を目にした。
・・・スランプってどういうことだろう。
『花の生涯~梅蘭芳』は十分見応えがあったと思うけれど、わたしにとっては。
作り手の描きたいものと、観客の観たいものが一致していないだけなんじゃないの。

それで『運命の子』は個人的にはどうかというと、
始まりから前半部分までの緊張感と面白さはさすが。
CGを多用して派手なアクションで見せたりなんかしない。
レッドクリフを見たときは、これでもかこれでもかとありえない戦闘場面の描写が続き、
飽き飽きしてしまい、あろうことか眠くなってしまった。
陳凱歌はエライ。
リアルで情緒を伴う戦いを撮っている。
2000年以上も昔のお話です。
2050年の近未来の話じゃないんだから。
やたら派手なアクションで見せるのは勘弁して欲しい派としては、本当に拍手したいところ。

残念なのは後半の登場人物たちの心理描写が弱すぎるところだ。
後半からが『運命の子』の核にならなければいけない。
『運命の子』の自我が頭をもたげてこそ『運命』との戦いが始まるのだから。
そこが弱い、弱すぎる、残念すぎる。

最後までぐっと抑えた演出には感服したけれど、大声で叫びたい!

抑えすぎだーーー!
深読みに深読みを重ねて・・・もしかしてこれって今の彼の母国に対する静かな反抗心?
だったら嬉しい。
そうであってほしいと願う。
# by hoshi-kyouko | 2012-01-22 22:07 | 見る・観る | Trackback | Comments(0)

姉の猫自慢~その3

猫と言わずヒトと言わず、何ものかに食べ物を与え続けずにいられないという種類の人がいる。
例え対象が欲していないとしても、わたしがご飯を食べさせねば・・・的な使命感を持っている。
それの代表格が我が姉だ。
もうすっかり大人でほっといても飢え死になんかしやしない、しかも好き勝手なことしかしないB&AB型集団家族で、いつ帰ってくるかもしれない連中であるにも関わらずだ。
そんなんだから、当然ネコたちのこともほっとけないわけで・・・
知ってか知らずか、やたら近所に迷いネコが現れる。
雨のそぼ降る夜、軒下で震えていたネコを家に連れて帰り面倒を見て・・・・
鶴のように恩返しをしてもらったことはないようだ。

そしてこの仔も新入りか?
# by hoshi-kyouko | 2012-01-22 02:03 | 色々 | Trackback | Comments(0)

姉の猫自慢~その2

わたしの周りの人々はやたらネコ党が多い。
姉とその家族たちも長年ネコを買い続け、親ばかならぬ飼い主ばかっぷりを全開にしている。
そんな猫に首ったけの家族のひとりが、職場の近くで鳴いていたからと連れ帰ってきたのがこの仔。



かかりつけの獣医さんに里親を探してもらうと言っていたが、この愛らしい爆睡写真を嬉々として撮っているのだから里子になんて出せるわけがない。

もう・・・ほんとに困った人たちなんだから~~
# by hoshi-kyouko | 2012-01-16 20:56 | 色々 | Trackback | Comments(2)

姉の猫自慢~その1

わたしの周りの人々はやたらネコ党が多い。
姉とその家族たちも長年ネコを買い続け、親ばかならぬ飼い主ばかっぷりを全開にしている。
新年早々、新年の挨拶より先にきたのがこの写メだった。

うちのヨーダちゃん、可愛いでしょっ!
ハートの模様が素敵っ!

ときた・・・・

どう見てもこの表情、可愛くはないでしょう。

ヨーダちゃんがやって来てかれこれ十数年が経っている。
人間だったらすでにそう手放しに自慢はできないお年頃。
シアワセなのはヨーダちゃんではなくて飼い主の方だね。



# by hoshi-kyouko | 2012-01-14 00:04 | 色々 | Trackback | Comments(0)
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